2010年5月31日のリリース以降、幅広い人気を集め、mixiモバイルの人気上位アプリの常連となっている、『星空バータウン』(2011年2月20日現在の登録ユーザー数:1,665,118人)。当アプリの生みの親であり、株式会社CyberX(以下CyberX)の役員兼プロデューサーである、木下慎也さんにお話を伺った。
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<ソーシャルアプリ 誕生秘話シリーズ 第3回> mixiアプリ 『星空バータウン』 誕生の舞台裏 株式会社CyberX 取締役/プロデューサー 木下慎也氏 インタビュー
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『星空バータウン』とは? mixiモバイル対応のソーシャルアプリ。自身がバーテンダーとなり、自分好みのバーをつくって人気バーを目指す。お酒のレシピの習得、内装・外装のデコレーション、他のユーザーのバーに遊びに行く、など、バーアプリならでは体験ができる。ユーザー同士のコミュニケーションが特徴。 |
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モチーフに「バー」を選んだ理由
「バー」というモチーフは、メンバー同士で飲みに行って議論する中で、思いついた。バーは、クローズドな空間で、常連になると何度も飲みに行く。これはmixi内のコミュニケーションに似ている。mixiのソーシャルグラフに近い。たくさん出ていた企画案の中で、この案が選ばれた。
レストラン系のアプリは多かったが、バーに特化したものはなかった。バーは地味、しぶい、というイメージ。20代に受け入れてもらうため、中身のクリエイティブは派手にしようと考えた。 |
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選択と集中
大手コンシューマーゲーム各社もソーシャルアプリに参入して来る中で、どう差別化を図っていくか。木下さん達は、ソーシャルグラフの活用を突き詰める、という戦略を取った。mixiならではのリアルなコミュニケーションを活かすことに専念したのだ。mixiのユーザー数は、2000万人。サンシャイン牧場のユーザーが500万人。残りの1500万人を取りにいきたい、と考えた。
ゲーム性を強くし過ぎると、普段ゲームをしない人がやってくれない。木下さん達はそう考え、敢えてゲーム性を削ぎ落とした。『星空バータウン』では、友達のバーに飲みにいかなければ、そもそもゲームが進まない。他のユーザーとのコミュニケーションが、ゲーム進行の大前提となっているのだ。これは非常に重要なポイントだ。 |
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友達のバーの常連になると、リクエストオーダーができるようになったり、最近バーに来たユーザーのあしあとが残ったりと、交流を促す様々な工夫がされている。また、つぶやきやフォトなど、mixiの持つソーシャルな機能をフル活用し、『星空バータウン』をまだプレイしていないユーザーにも広まる工夫をした。
なお、男女比率は、女性が6~7割、男性が3~4割で推移しているという。ゲーム性を強くすると、男性が増える傾向があるそうだ。 |
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イベントは2週間間隔で
『星空バータウン』には、バーの内装(デコレーション)や、お酒、時短系アイテム、ガチャなど様々なアイテムが用意されている。mixiのアプリは、リアルなソーシャルグラフに根ざしている分、継続率が高い傾向がある。『星空バータウン』の月間の課金額は、
イベントについては、「ウィンターガチャ」や「バレンタインナイト」といった季節に応じたイベントを、2週間間隔で、途切れないように実施している。数値的にも、それが最も効果の高いやり方だそうだ。 |
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全員がプロデューサー視点
モチーフをバーにすることを思いついてからリリースするまでの期間は4ヶ月間。決定してから、2週間で開発に入り、それ以降は作ってはやり直す、を繰り返した。アイテムの数を沢山揃えることにも、多くの時間を費やしたそうだ。
5月31日、mixiモバイル上でアプリをリリースした。毎日沢山の新作アプリが登場し、『星空バータウン』が「新着アプリ」に表示されていたのは3日間くらいだった。新規ユーザーの獲得は、ほとんどが招待経由。「ソーシャル性」に特化したアプリならではの特徴だ。登録ユーザー数が50万人に達するまでは、1日に1.5~2万人のペースで伸びたという。サーバ負荷で、何度か新規登録を停止せざるを得なかった、と、木下さんは当時を振り返って苦笑い。現在では、ノウハウも貯まり、急増する負荷にも対応できる仕組みを築けているそうだ。 |
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ソーシャルアプリに携わるまで
新卒でサイバーエージェントに入社し、1年目は社長の藤田氏のアシスタントを務めた。「クチコミで流行る企画を作れ」という藤田氏の指示のもと、占いなど様々なウェブアプリを作ったが、当時は泣かず飛ばずだったという。
サイバーX社の設立後は、2009年11月まで受託制作のディレクターを務めた。その後、サイバーエージェントとして大きな決断をし、ソーシャルアプリに注力することになる。利益率の低い受託制作に対し、ヒットすれば大きな利益を得ることができる自社アプリに、サイバーX社としても大きく舵を切った。そして今や、『星空バータウン』や『ドリームプロデューサー』などヒットアプリを世に送り出し、国内有数のSAP(ソーシャル・アプリ・プロバイダー)として、確固たる地位を築いている。 |
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夢はさらに先へ
大学院で機械の最適設計を学んだ、木下さん。同級生の多くが、大企業で機械系の研究職などにつく中、敢えてネット業界に飛び込んだのは、「自分の作ったもので、多くのユーザーに影響を与え、直接反応を得られるのが魅力に感じたから」。
『星空バータウン』でその夢を叶えた木下さん。2月1日には、mixiとサイバーエージェントが合弁で立ち上げたソーシャルアプリ事業会社、株式会社グレンジの代表取締役社長に就任した。きっとmixi特有のリアルなソーシャルグラフを活かした、魅力的なアプリが生み出されるに違いない。今後も木下さんのさらなる活躍に期待したい。 |
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記事:田中宏明 写真:岡本雅史 |






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